【TRUMP語りシリーズ3】陳内将はTRUMPで一生を演じてるのではないか説

※私は今回東京28日T/R公演のみを観劇したのでM公演及びその他の日程で役柄へのアプローチや台詞回しなど差異があるかもしれませんがあくまで28日の公演を見た時点での感想です。

他の日はこうだったよ〜なんて意見があればぜひコメントなど頂けたら嬉しいです!

 

個人的にDステ版陳内クラウスは父性愛で、愛の本質は男性的な支配欲だから

アレンを失った時に獣の慟哭のように深く嘆く。

に対して山田クラウスは女性的な愛。

陳内アレンが飄々としてるから嫉妬アンド嫉妬に狂い愛する人を失った女の成れの果てでそれはそれで恐怖だったんですね。

で、今回のTRUMP陳内クラウスは前回同様父性愛に近いけどなんか演技に凄みが増しすぎててひたすら狂ったバケモノ。

武田クラウスは母性愛。赤ん坊みたいにわがままで無垢だからこそ達観してるアレンに我が子同然で接してて、

だからこそ子を守れなかった母親像が武田クラウスに重なって泣けたんです。

 
観劇直後のツイートでは陣内クラウスについて「得体の知れない不死の化け物」としか表現できなかったのですが
暫く今回のTRUMPについてこんこんとなにかもっと違う、自分的にしっくりくる言い方がないかなと模索していて
 
今回の陣内クラウスは翁的だと思ったのです。
 
そうなってくると、2年前にDステ版として演じたものも含め
陳内将はクラウス/アレンという役を介して壮大な一生を演じているのではないかという仮説が浮かんできました。
並べると
 
【幼年期】
2015版Rアレン
・幼児退行?よちよち歩き
・落ち着きがない注意欠陥気味な子供
・ひらがな言葉だけど白痴とは言い切れない本質を見抜くクレバーさがある
・とりあえずクラウス、ピエトロを無意識で巻き込む(保護者感)
・メリーベルのヒーローになりたい男の子「だいすきなあのこ、ぼくがまもる」
・どうして?の言い方がどうしようもない子供特有の愛らしさとちょっと困らせるニュアンス含んでてこれが演技って思うとこわかった
 
【青年期】
Dステ版Rアレン(2015Mアレン?)
・妖怪ヒトタラシ
・たまに優しいホスト
・女をダメにするタイプのおつむに難アリイケメン
 
【壮年期】
Dステ版Tクラウス
・割とベーシック。SPECTERの山浦さんクラウスっぽい
・苦悩型クラウス。アレンに対して支配欲むきだしな執着心が父親っぽい
・アレンを失った時の言葉にならない慟哭、内向的な感情爆発が雄っぽい
(対照的に武田クラウスは情念がこもってるというか腹を痛めた我が子と死別した母親的で雌っぽい、これはこれですごい)
 
【老年期】
2015版Tクラウス
・全編通してか細い、けれど芯のある声
・Dステ版はもうちょっと活力のある感じだったんですけど、動き方とか受け答えも少し鈍くておじいちゃんっぽい
・「あのメリーベルとかいう女」の”メリーベル”がドスの効いた、本気で忌々しさと侮蔑の気持ちが入った言い回し(メリィヴェル!笑止!みたいな感じ)でゾワッとした。年いったおじいちゃんってああいう話し方するよな…って
・アレンちゃんにしか頓着がない。ソフィウルや生徒たちがやりあってても俯瞰で眺めてる、ソフィすらもアレンフィルターを通して見てそう
・ガチで何千年と悠久の時間を生きてそうな、時空の流れ超越しました的存在感あった(バケモノ感)
 

衣装の雰囲気もあるかもですがクラウスが足元にうずくまるアレン、ないしはウルを見下ろす構図がなんか神々しさしかなくて宗教画みたいだった。神様。

上手く言えないけど照明とか関係なく私ビジョンの陳内クラウスだけが他のキャストより輪郭がハッキリしてなくてなんか舞台上にも実在してない人みたいで

亡霊みたいにボヤーッと見えてて変な感覚だった。たぶん儚いオーラでそう見えてた。

もう繭期で頭どうかしてる人と思われてもかまわんですが、板の上の陳内クラウスを見てる時
幻影かと思うレベルで他のキャストより輪郭がハッキリ見えなくて亡霊みたいにボヤーッとしたオーラが漂ってて
明らかにそれが「怪奇」でした。
言うならば、肉体は衰えないけど長いこと生きて精神だけが天に召された即身仏みたいな悟りきった表情してて
なんでこんな雰囲気出せるのお芝居で?この人?ってただただ圧倒されました。
んで終盤はもうずっと泣いてるんです陳内クラウス、涙ボタボタ流して。
なんか感情移入出来ないはずなのに共鳴する。フランケンシュタイン
これだけ長い時間を一人で生きた、哀れで悲しいモンスターがソフィを手に入れた瞬間
「これでずっと一緒だ…」って呟く一瞬だけ
声色が人間みたいなんですよ。もうアレは違うベクトルの恐怖しかない。
星に手が届いたあの瞬間、不老不死として生まれたクラウスがずっと探し求めた有限の命に近づいたような気がして。
しかも目の前で2人目のTRUMPが悲痛な産声を上げている真っ最中ですからね。地獄絵図かよ。
 
 
超私事ですが実際私自身はおじいちゃんを物心つくかつかないかくらいの歳で亡くしてて、うっすらとした記憶だけですが
私にとってのおじいちゃんは仏頂面で、寡黙だけど悪さをすると怒号が飛んでくるとにかく怖かったイメージがあって。
だから普段はボケボケだけど一貫して一筋縄ではいかなそうなクラウスの静かな怖さ(ピエトロになんでここにいるんですか?とか懲罰房シーンとか)が重なる部分あったのかもしれないです。閑話休題
 

Too fast to live Too young to die

TRUMPのアレンは「今を生きて、死んでいく」
クラウスは「永遠の今を生き続ける」
因果で結ばれた2人が真逆の運命を共有しあい、輪廻転生を繰り返していくお話です。
半永久的にTRUMPとして世界に取り残されているからこそ、”生きるのに急ぎすぎ、死ぬのには若すぎるアレンに焦がれていく。
でも陳内将という役者を介して2年越しにアレン/クラウスが赤子から老人までを生きて、死んでいく姿を見たような気がして
クラウスにも時空を超えてせめて一つの人生を、アレンには限りある生のその先までもを舞台上で生きてほしいという願いがこめられているのかもしれないなあと思ったらウルウルきてしまいました(ウルだけにっ)
 

Till death do us part

あの舌足らずな声で
「もっとよくばりにならなきゃ。じんせいはみじかいんだから」
「こうやって手をのばしたら、ほら。
   くらうすにだって とどくよ」
と諭すRアレンの無垢さが、クラウスを永遠のダンスに導いたんだなぁと。
結果として永遠の友となったのはアレンではなくアレンの血を引くソフィだったけれど。
死が二人を分かつまで踊り続けよう、たとえこの世の終わりが来ようとも。
成仏できるといいね、クラウス。
 
 
勢いでまとまりのない文章になりましたが
あれだけ器用に幼児〜老人を演じ分けつつ、物語の本筋を壊さないまま成立させる
陳内将という役者の振り幅とバランス感覚はホントに狂ってると言いたいです。
人生2回目ですか?
 
もちろん今回もDステ版のTRUMPに関してもキャストみなさん素晴らしく楽しませていただきました!
(呼応する武田さんのアレン/クラウスもすごく好きです、また別記事で書きたい)
あとリリウムからの繭期患者なので高杉ソフィとファルス雰囲気兄妹かよとか早乙女ウルが見たことないキャラだし女の子たちたくさんだ!でさりげなく爆弾放り込んできてピェッてなってとにかく19歳ペア最強かよとかラファエロアンジェリコの因縁がより深まっててヒギィィィィってなったりとかバンリがスペクター経由でかなり香ばしいことになってたりとかもう脳内ダムが決壊寸前です。
ただやっぱりDVDを経て生で観るちゃん陳の演技強烈すぎましたので
スポットを当てて書かせてもらいました…これに尽きます。
 
 
 
大千秋楽日に言っちゃっうのもアレですが
もちろんDVD買うつもりですが地方民としてはやっぱりもっと生で楽しみたかった…!!ということで
TRUMP2015再演&感謝祭熱望です!!
末満おじさんよろしくね。新作も待ってるよ。