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会いたい気持ちが世界の中心

ENGの「山茶花」オープニングダンスを想う

ENG第8回公演「山茶花」を観てきました!興奮冷めやらず勢いに任せて書いてるので終始何言ってんだこいつだとハードルを極地まで下げて読んでください!お願いします!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ナチュラルに本編ネタバレしてます!

 

 

 

 


唐突ですが私はキャスパレ(オープニングダンス)のおたくなので、観に行った舞台にオープニングダンスがあるだけで無条件にバイブス上がります。

ENG/DMFさんの公演は特に、役者もなさっている中野裕理さんのコレオグラフィーがとにかく作品の世界観ごとに多彩!

例えばメトロノウムだったら不思議の国のアリスがモチーフでロボットダンス、ロスト花婿だったら結婚式がテーマなので某夢の国ショーパレードっぽい構成だったりセカスリ、クレキンだったら和や洋の中にもヒップホップ、ヴォーギングと現代的なダンスジャンルを取り入れてたりとか……

べつにダンス習ってたわけでもないただのアイドルダンス好きの私ですら引き出しがすごい!ニトリか?!状態。そこに福地さんによるストーリーラインの伏線や鍵となる演出の構成が入ってくるのでもう…….あと2時間は観れる(それはもはや本編)ってくらい好き。目があと10個は欲しい。絶対に欲しい。

 

で、今回の山茶花めちゃくちゃ…度肝を抜かれました。

音楽自体がラテン調?だったのでそもそも毛色が違ってたのもあるんですけどなんていうか、中野さんの振り付けって激しいけれどどこかクラシカルなイメージが強かったんですね。静と動の均衡がとれているオシャレさというか。自分でも何言ってんのかよくわかんないですけど。

でも山茶花のダンスはひたすら 強い。ビックツリーシアター自体がそこまで広くはない劇場ってのもあってフォーメーションが入り乱れるわけでも目が足りない!というほどの複雑さがあるわけでもなくキャスト全員がユニゾンで魅せるから強い。ひたすらに動。迫り来る動。圧倒される。揃った振りそのものは民族舞踊に近いのかなって感じがしました。

重心を落とした足踏みが印象的なあの動きめちゃくちゃ既視感、ある~~!!!って思ってて検索したら見つけちゃいました

 

youtu.be

 

あーーこれーーー!!そう、これーー!!

ラグビーの試合をテレビでたまたま見かけたときになんで踊るん….…(笑)ってドチャクソ鼻で笑ってたやつ、あれです。あれでした。

気になってこの踊りのルーツや意味を調べました。

grong.jp

ハカHaka)は、ニュージーランドマオリ族民族舞踊。 主に男性が踊る。

本来はマオリ族の戦士が戦いの前に、手を叩き足を踏み鳴らし自らの力を誇示し、相手を威嚇する舞踊である。

現在では国賓や海外からの渡航者を歓迎する舞として披露されるほか、ラグビーニュージーランド代表オールブラックス)が国際試合前に舞う民族舞踊として有名である。英語で「ウォークライWar Cry(闘いの雄叫び、日本語で「ときの声」)と呼ばれる。

ニュージーランドでは一般的な民族舞踊であり、現在では相手に対し敬意や感謝の意を表する舞として披露されることから、結婚式、葬儀、卒業式、開会式、歓迎式典など、あらゆる場面で目にする機会が多い。死者の御霊を供養し哀悼の意を表す形として葬儀でハカを舞うこともある。


エメェ…….….……

 


いや中野さんがどこまで考えて作られたのかわかんないんでわたしが勝手にエモを感じてるだけやんってことなんですけど兎にも角にもWar cry。ウォークライ。戦闘の雄叫び

山茶花のラストシーンを観た方ならわかると思います。無事にエモ死を遂げました。

骨はビックツリーシアターにと言いたいところではありますが来月サンシャイン劇場で推しの舞台控えてるのでとりあえず池袋駅東口あたりにまいてください。(適当)

 

 

クレキンの時に書いていたのが今回の山茶花も概ね同じことが言えて宮城さん脚本の「絶対に悪い人がいない」ところがすごく好きなんです、わたしは。みんなに戦う理由があってそれぞれが正義を貫く中で傷ついている。

大前提として誓いの違いをはっきり描いてて、掟は集団で生きるために守らなくてはならない絶対だけど誓いは自由。愛や信頼は、どんな形であれ個人レベルですべて正解じゃないですか。ヤマコであっても人間であっても。

ヤマコの世界には結婚の概念がないから許されない。だからサンサカやヒゴは好きな人を殺すことなく永遠に結ばれたくて悩むしシシは侘助と子供を産めない事実に愕然とする。理性と本能の板挟みになる。それは人間もそうで源兵衛や茶奴や孔雀も葛藤を抱えながら行動しているし。

アカシと侘助は敵なのか味方なのか、話が進む中で揺れる複雑な感情を伝えなきゃいけない難しい役だな〜石部さんとよっちさんさすがだな〜って思いながら観ていました。

だからといって人の愛が世界を変えるわけでも秩序を捻じふせてハッピーエンドになるわけでもなく掟破りを犯し指輪を飲みこんだサンサカ、ヒゴ、シシは決まりに逆らえずきっと死ぬ。最期はヤマコも人間も関係なく愛を叫ぶ。

散り際が一番きれいな花と同じで痛みは痛みとしてきちんと余韻を残すからこそ美しい。福地さんの演出で一番好きな表現かもしれないです。

山茶花が「夏」のお話なのも素敵だなあって思いました。1年の中で一番短くて、そのぶん生命力にあふれて強烈に印象に残る季節。サンサカたちが人間世界と交わったことの証明が空から降ってきた天下(雪)ならば、それが彼らの子供なんだろうなって思います。

観終わった後にフライヤーの煽りが君と一緒「で」いられる場所へ なのが猛烈に泣けます。生まれた世界も価値観も違うから似ていても椿にはなれないとわかっている山茶花(サンサカ)が、望むものは君と一緒「に」いられる場所、ではないんですね。う〜。たった一字違うだけで感じ方が変わる。

 

本編まで話が広がっちゃいましたがとにかく自分にとっての好きを守るために戦うことになるキャスト全員のダンス、覚悟に観客が気圧されないわけがないんだなあ…って中野さんの振り付けで無限に想像が膨らみました。本当にかっこよかったです。一人でも多くの人に知ってほしいです。

 

 

ちなみに以下はまったくもって蛇足なんですけど繭期と厨二病を拗らせてるんで、クレキンとメトロムを観たときにちょいちょいハハーン??さては宮城さんも仲間だな?って勝手に思っちゃうシーンがあって今回も序盤からヤマコの仲間噛むからえっヴァンプじゃん….……永楽園燃やし始めるから完全にライネスしちゃってんじゃん…….…繭期じゃん……….ってなってたっていう雑感をここに放り投げておきますね。

おいたんこと末満健一さんのオタク超必見ですので手始めにメトロムあたりから見ましょう。

 

山茶花は池袋ビックツリーシアターで10日まで!みんな見るんじゃ〜!!!

ENG公式|役者佐藤修幸の演劇プロデュースユニット