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会いたい気持ちが世界の中心

ハロヲタがDIVE!! The STAGE!!をオススメする理由

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ごきげんよう!こんにちは!おはようございます!!!

タイトル通り、つい先日「DIVE!! The STAGE!!」を観劇してきました。もともと予定に無かったのですが納谷くんのオタク氏から東京前楽連番しましょ〜〜とのお誘いを受けフットワークに自信ネキ、行きま〜す!(cv:古谷徹)と快諾しました。アホか。

が、週末にまさかのまさかに台風直撃。まさかり担いだ金太郎。

な〜にがチャーミーじゃコラ。アホか。かわいくねんじゃ。土日観劇予定だったお誘いしてくださった氏はチャーミーがアップを始めた土曜の夜に私にチケットを託して故郷へ帰られました。でも実際、新幹線が死んだだけでなく日曜日にはJR在来線も早々に息絶えたので英断だったと思います。どのみち東京千秋楽民の心を殺した暴君チャーミー、許さんチャーミー。

 

 

 

こちら、観劇直後の率直な感想です。

当方2.5次元舞台に疎い&不慣れなものでそれほど期待値が高くはなかったというのはぶっちゃけたところあるのですがあまりにもオォ最高これは最高という衝撃を受けまして、傷心中の氏に「私が通いたかったです!!!!!!!!!」と理不尽すぎるラインを叩きつけるなどしました。情緒が無えのか。(日常)

JR在来線が息をしてたら確実に当日券で楽を観ていただろうに己の愚鈍さに愕然としました。不運。なんたるツキの無さ。

 

 

私はもう現地に観劇は行けませんが、週末の大阪公演にむけて少しでもこの感動を共有すべく勢いよくブログを書き始めました。

 

※こっから先はひたすらアツいダイマなのでまだネタバレなしです!未見の方もぜひ!

 

youtu.be

坂井知季の通うミズキダイビングクラブ・通称MDCは赤字経営による存続の危機に陥っていた。そんなMDCのもとに突如現れた新任コーチの麻木夏陽子が提案したクラブ存続の条件。それは、「次の年のオリンピックにMDCから日本代表選手を送り出す」というものであった。

知季とその座を争うのは、MDCのエース富士谷要一、幻の高校生ダイバー沖津飛沫をはじめとした様々な個性豊かなダイバー達。身体一つを武器に、その一瞬にすべてを賭けた少年達の熱い闘いがいま幕を開ける!!

舞台「DIVE!!」The STAGE!!公式サイト

 

冒頭は納谷健さん演じる主人公 坂井知季のセリフから割とすぐオープニングに入ります。この音楽がまず爆裂に好き。聴いたらわかる。

イントロが流れ出した瞬間からライトがはちゃめちゃに仕事をしている。私自身も競泳経験者なので水泳が好きな人なら共感してもらえるかもしれないんですが、プールサイドでコンクリートに反射する水面のきらめきとか。泳ぎ出したときの水中と一体化する全能感だとか。あのなんとも言えない爽快感がとめどなく全身を打ち付けていく感覚でした。何言ってんの?って感じじゃないですか。わたしも文字にしてて何言ってんの?て思いますけどこの興奮しきった文体が動かぬ証拠なんです!!アニメのオープニングっぽいワクワク感もありつつ北島康介もびっくりの気持ちえー!!が約束されています。観終わった後にこの夏は確かに僕らを強くするというフレーズで涙腺がバカになりますからぜひ劇場でDIVE to Blueしていただきたく。

 

脚本が輪をかけて好き。 

森絵都さんの小説が原作なのもあってかセリフの一つ一つがズバッと芯をとらえている。あくまで「飛込競技」は彼らの人生に寄り添った要素の一部でしかなくどちらかといえば男子中高生の苦悩やスポーツを通して成長する描写にほぼ全振りしている脚本が、舞台化するにあたって人が目の前で演じる意味を強く後押しするのが好印象でした。

もちろん飛込競技そのもののかっこよさをなんかすごい演出(後述)で魅せる側面もありますが我々が目の当たりにするのはけして技術的なものばかりではなく彼らの内面性にフォーカスした人間ドラマになっています。

大森靖子さんの曲に春を殺して夢はひかっているという有名なフレーズがあるのですがDIVE!!の子達はまさにこれです。

スポーツマンである以前に14〜18歳頃の思春期真っ盛り、多感な少年である主人公の坂井知季はスポーツをやっていない同級生の弟のことを選ばなかったもうひとつの自分のシンボルであると喩えます。ゆえに、あることをきっかけに普通の青春を選ばなかった自分自身にとんでもなく葛藤するシーンがあるのですがふつふつと溜め続けた知季の感情が爆発する納谷くんのお芝居は必見です。納谷くんに限らず、身体能力や肌色面積に意識が行きがちなだけに日常シーンの掘り下げが甘いと薄っぺらい話になってしまいそうでしたが、本作ではキャストが真摯に役を生きていた。

知季だけでなくクラブメイトの陵のセリフで「スポーツマンがみんな爽やかなわけがないだろ」とあるとおり身一つで10mの高さからダイブする酔狂なスポーツに没頭する彼らは自分の意志で飛ぶことを選んでいる。だからこそたった一瞬のために真剣に挑み、妬み、焦り、後悔と挫折をくり返す。

 

私の応援しているアイドルグループ・アンジュルムのリーダー和田彩花ちゃんは、本人がとても楽しみにしていた地元群馬の成人式とコンサートが重なりたった一度きりの晴れの日を断腸の思いで諦めなくてはなりませんでした。アイドルを選んだばかりに、普通の女の子なら晴れ着で人生に一度の思い出を作れただろう機会を失ってしまったのです。当時のブログには彼女の綺麗事だけではない本音が切々と綴られています。

このお仕事してると周りの方に、
成人式などの行事に行けない、それが普通だなんて、よく言われます。でも、それが普通だなんて、誰が決めたんだろう。って私は思います!それが普通っていう言葉通りに、私たちは、人生でもたった一回の、成人式を犠牲にするわけです。
人生一度きりなのにー。

私は、日々の自由を取り返したいわけではありません!それは、犠牲にしています。
でも、、人生たった一回の成人式まで犠牲にしなくていいと思うんです!

成人式 | アンジュルム 和田彩花オフィシャルブログ「あや著」Powered by Ameba

それでも彼女はアイドルである人生を手放さなかった。和田彩花としての強い意志でけして自由とは言えない道をその後も選び続けました。

2年後、後輩グループにかけた叱咤激励はとても彼女らしい言葉でした。

人間ですから人それぞれではありますが、
自分が選んだ道で、ハロー!プロジェクトで活動させていただいている。
そういった責任や意識は、ステージに立ち、様々な夢を追いかけていくメンバーとしてきちんと自覚しなければいけないことです。

春を告げる花になれ | アンジュルム 和田彩花オフィシャルブログ「あや著」Powered by Ameba

勝負の世界に賭けるダイバーたちのセリフは表舞台に立つ彼女たちと重なる部分も多く、日々を犠牲にして苦しみ抜いた先で得られる一瞬の快感が今ここにいる自分を肯定してくれるのだという言葉で自然と目頭が熱くなりました。

 

さて、この舞台の見所であるなんかすごい飛び込みの演出について。ネタバレにはなりますがこちらのブログがたいへんわかりやすく解説されていますので是非参考に。

panashi.hatenablog.com

初日はキャストの固さが取れずヒヤヒヤものだったという話も伝え聞きましたがわたしが観た東京前楽公演ではバスケやサッカーでシュートを決めたり野球で打ったり投げたりするのと変わらないくらい彼らが飛ぶ演技をものにしていたので特別危なっかしいとは思いませんでした。むしろ一回にかける全員の気迫が伝わってくるくらいのものすごい集中力で初見こそ驚きますがすごすごのすごすぎてすぐ慣れます。もはやそういう競技。(??)

役付きのキャストだけでなく文字通り体を張ってるアンサンブルキャストさんが立体感の要となるので、1回しか観れてない人が何を言うかっていう理想論でしかないのですがあれだけ一回一回の演技始めから終わりまでを頑張っている姿を切実に観に行ってあげてほしいです。映像では魅力が激減してしまうと思うから。

 

競技そのものの面白さとしてはなじみのあるスポーツでいえばフィギュアスケートに近いです。浅田真央選手のように天賦の才を持つ洗練された競技者がメンタルコンディションによっては結果が奮わず表彰台を逃しても観客の記憶に残る演技をしたり、羽生結弦選手のようにアクシデントで負傷しても王者の意地を見せつける圧巻の記録を残したり。

ダイバーたちはそれぞれの持ち味を発揮して戦うわけですが個人競技がゆえに己の強みはカバーしきれない弱点でもあるということ。ステレオタイプで手堅く(劇中ではセコいと言われますが)点数を稼ぐ基礎に忠実な演技でジャッジ受けを狙う選手がいる一方でとにかく自己表現にこだわったり高難易度に挑むパフォーマー気質の選手もいて、クラブメイトたちとの努力・友情・勝利が全くゼロとは言い切れないですが基本的にはチームプレイではなく各々がアスリートとして一つしかないオリンピック代表の椅子を狙っているのでMDCの仲間内でももうバッチバチです。全員敵。

採点競技ならではの番狂わせという意味ではやはり牧島輝さん演じる富士谷要一、財木琢磨さん演じる沖津飛沫の展開がアツいです。

沖津飛沫はある目的のために麻木コーチのスカウトを受けた型破りの天才ダイバー。沖津くんは基本野生児なので津軽の海でしか飛び込みをしたことがなく誰もが一目置く抜群のセンスを持ちながらもセービング(入水角度)テクニックに難あり、また自己流のダイブが原因で腰に爆弾を抱えているという弱点があります。序盤は競技としての飛込に全く魅力を感じていないのですが、物語が進むにつれて内面の変化を一番感じられるのが彼です。特にある壁を乗り越えた瞬間に見せるあどけない表情でもれなくみなさんが沖津飛沫くんのお母さんになります。あなたが産みました。わたしも産みました。

富士谷要一はMDCの富士谷コーチを父に持ち幼い頃から飛込に人生を捧げてきたサラブレッド。最初は要一の強さが額面通りにはいまいち伝わらずお兄ちゃんポジションに甘んじているのですが後半が怒涛の見せ場になっていきます。絶対王者として君臨し公式戦では常に負けなしの万能ダイバーが思わぬ形で陥る窮地とは一体なんなのか。そこからの快進撃をぜひ劇場で確かめてください。

あまりにも北島マヤ姫川亜弓じみた紹介をしましたので完全にガンスルーする形になっていますが忘れちゃならないのが主人公の坂井知季です。知季は飛ぶこと以外に興味がなくオリンピック出場権にもさほど執着ナシ。圧倒的実力を持った覇者である要一の2番手に甘んじていて、なおかつ飛沫のような恵まれた肉体と卓越したセンスもありません。それでも麻木コーチは14歳の知季が彼自身も気づいていない類い稀なある才能を秘めていると見抜くのです。ダイバーのみならずスポーツマンならば誰もが羨むであろうチート級の武器、気になりますよね??そしてこの三つ巴を制し10mのコンクリートドラゴンを味方につけ飛翔するのは誰なのか。そちらもぜひ劇場で。とにかくこの週末森ノ宮ピロティホールに足を運んでみてください。あなたの目で耳で体感してほしいのです。闇雲に頑張ることがつらかったり、選んだ道に迷うときや新たな道を踏み出すときにこの作品がヒントを与えてくれるはずなんです。わたしからはそれだけです。

officeendless.com

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シアター1010通いガチ勢のみなさま、おまんたせ致しました。(いとうあさこ)

↓以下、物語の核心部についてネタバレあります。

未見だけどオチだけ分かれば良いやって読んでいただいてもべつに構わないんですがこういう演劇を求めてる層としてはこんな良作が興行として廃れてもらっちゃ困るのでもし、もしも少しでも観にいける可能性が残っているならばわたしの文章なんかでは伝わらない感動が劇場にはあるしむしろ劇場にしかないのでぜひ…ほんとに…切に…お願いします。

 

 

 

 


津軽の海を愛しすぎるあまりに狭ェ狭ェ、視線がうぜェ、カルキは臭ェ!!と口を開けばプールに文句タレ蔵だった沖津飛沫くんが海では得られなかった大歓声を浴びてニヤリと笑う表情はあぁ人間の成長とはほんとうに尊いものですね……といった情感がありますね。

最大の弱点とは腰でも経験値でもなく、未知への恐れ。その弱さを隠すために強がって悪態をついていた彼が自分自身の力でその壁を越えた先に競技者としての欲と目指すべき目標を見出すドラマはある意味で主役の知季を食っていると言っても過言ではないのかなと個人的には思います。財木さんの彫刻か?ていう筋肉美とその造形にはアンマッチなほど未発達で17歳らしい人物描写に魅了されました。理想の未来が津軽の海でその日釣ったいちばん良い魚を食べて笑う幸せな家庭を築くことだっていうピュアさにやられる。

飛込への情熱に目覚めてまっすぐ津軽には帰らずスポーツ医学が発達したアメリカへの留学を掴んだ飛沫に、おじいさんのようにやりたいことやってもっと野心家になりなさいとお姉さん風吹かせてはみるものの「さっさと負けて気が済んだら帰っておいで」と本音を覗かせる恭子ちゃんもいじらしくていいですね。スワンダイブとかけて白鳥は伴侶を決めたら生涯番いを全うするもんだ、とキメる飛沫くん顔に似合わずロマンチスト~~!!!と危うく座席から転げ落ちそうでした。

 

富士谷要一の弱点はもしかしたら「負けた経験の少なさ」なのかなと観ていてぼんやり思いました。ずっと勝ち続けていたら当然負けたくはない意地は生まれこそすれ、追う立場にはなれない。人生のほとんどをかけてきたオリンピックへの情熱がけして無駄になるわけではないし功績が認められて内定したのだから誇っても良いはずなのに、勝たずして安牌として代表に選ばれることは事実上負けたのと同じくらいどうしようもない悔しさを感じたのでしょう。

自分の意志で選んでいる、というのは確かですが要一にとっては生まれ持った環境から選ばざるを得なかったのかもなとも少し感じます。飛ぶことがほかの何よりも最優先だった要一はそれまでどことなく俯瞰して見ていた部分があって、生まれて初めて飛込競技への向き合い方と直面するのが富士谷要一の戦いだったのかもと。

自分で辞退して自分で墓穴掘って夢へのキップを掴み損ねて。他人から見たら滑稽でも、棄てきれないプライドが入り乱れる繊細な感情機微にすごく説得力がある牧島くんのお芝居でした。賑やかしのおもしろキャラかと思っていた(失礼)ピンキー山田がここぞの場面で発揮するいぶし銀な存在感アツいですね!派手好きなくせに!なんやかんや2人が競り合って上り続けてきた夢への階段、その立場が逆転してもピンキーがアスリートとしてプライドを譲らないのはちゃめちゃイケメンです。あれはみんなが好きになる。

個人競技から団体競技に移る決意をした陵も大きな影響を与える存在ですし周りを気にしすぎだお前は、ではなくて周りを気にかけてるから団体のが向いてるかもなと言い換えられる要一くん…しゅき…ってなるやつ。あと謎に達観してるのにジンクスにとらわれすぎちゃう小心者なレイジも微笑ましい。死ぬほどプレッシャーが嫌いなのでなんとなく心にお守りを作りたい気持ちはわかるし本番でいつもどおり出し切るってのが何よりもむずかしくてこれをしなきゃ落ち着かないっていうのありますよね。

 

原作未読マンなので詰めすぎず削りすぎずギュッと2時間にまとまってるかなと思ったですが要一や飛沫のエピソードに比べたら知季の大一番がバランス悪いなという消化不良感は否めません。悪いというか、弱い。それもそのはずで最大の武器である「ダイヤモンドアイ」は演劇で表現するのにかなり分が悪いからです。ズバ抜けた動体視力の良さというのは本人にしかわからない世界で、実際どれだけすごい能力なのかはこちらに伝わりづらい。

なので勝敗の鍵を握るのは前人未到の4回転半を飛べるようになるかどうかという部分に集約されるのですが、はじめから過度な必殺技やフィジカルの優劣といった能力バトルなわけではなくメンタル面でどう自分に打ち勝てたかがミソなので大技を暗転でシャットアウトするのはズルいといえばズルいですが、表現出来ないものは中途半端にやるのではなくキッパリ見せない。想像に任せる。というやり方はまぁひとえに文学的でもあるのかな〜と思いました。わたしは好きです。優れた柔軟性があるという身体能力もアップをするシーンや何気ない動作でちょいちょい納谷くんが表現していて良かったです。

知季はけして特別な人間ではない、というのが軸として一貫した納谷くんのアプローチが最後にズバーーーン!!と美しく決まる脚本だなぁと思います。一番大事な場面で確率ではなく、気持ちで勝負するんだと宣言したとおりに彼は誰にも飛べなかった4回転半を成功させる。自分には必ず飛べるのだという強い意志。特別なんかじゃなくても、誰よりも強い武器を持っているのだと最後のセリフで思わせてくれる。本当は高所恐怖症で泳ぐことも苦手だといいながら逃げずに大好きな演劇と向き合うことを諦めない納谷健くんの内面性もきっと知季と通ずるものがあるんじゃないかなと確信しています。

 

坂井知季です。14歳です。

 

好きなものは……DIVE!!